2025年10月11日
闇の中の魑魅魍魎
配給協力・宣伝
配給:アダンソニア
幕末土佐の天才絵師“絵金”の生きざまを、新藤兼人の脚本で映画化。
その血まみれの描写がカンヌ映画祭で物議をかもしたにも関わらず、
初公開以降ほぼ忘れられた存在となっていた本作が
2025年、遂に禁断の公開となる!
あわせて麿赤兒と大駱駝艦の舞台をフィーチャーした
異色のドキュメンタリー、林海象監督『ちんなねえ』も同時上映!
若き麿赤兒の死に物狂いの怪演、
扇ひろ子、加賀まりこなど女優陣の圧倒的な迫力。
絵師・金蔵は如何にして”絵金”となったのか―!?
1966年に雑誌で特集されたことをきっかけに全国に知られることとなった幕末土佐の天才絵師“絵金”。歌舞伎や浄瑠璃の場面を絵画化した芝居絵屏風に描かれるその作風は、血まみれの凄惨さ、過激な性表現、そしてユーモアが混在した絵金にしか描けない唯一無味のものだ。本作では、絵金と名乗る前の20歳の金蔵が、様々な出来事を経て“絵金”になるまでの貴重な一時期を描いている。
監督はモダニストとして高く評価され、太陽族映画『狂った果実』ではヌーベルバーグに先駆け、トリュフォーらにも影響を与えた中平康。以降も、『牛乳屋フランキー』、『月曜日のユカ』等、次々と作品をヒットさせるが、日活との対立により解雇。1971年に自身のプロダクション、中平プロを立ち上げる。『闇の中の魑魅魍魎』はその第一回目の作品となる。
今までの軽妙で都会的に洗練された作風と一転、泥臭く、人間の真実を求め、残酷絵図を追いつづける金蔵の業をこれでもかというほどに描いた本作は、1971年のカンヌ映画祭に正式出品されるも、そのあまりの血みどろの描写が物議をかもした。
絵金を演じるのは、常軌を逸した死に物狂いの怪演で挑む若き日の麿赤児。その他、扇ひろ子、加賀まりこなど女優陣の圧倒的な存在感など見どころは尽きない。
今回、公開に辺り、麿赤兒と大駱駝艦の舞台をフィーチャーした異色のドキュメンタリー、林海象監督『ちんなねえ』も同時上映となる。あわせて是非ご覧頂きたい。
『闇の中の魑魅魍魎』
1971年/カラー/シネマスコープ/110分/DCP 中平プロ第一回作品
製作・監督:中平康 脚本:新藤兼人 原作:榎本滋民「 血みどろの絵金」
撮影:杉田安久利 美術:大鶴泰弘 音楽:黛敏郎
原画協力:絵金蔵
出演:麿赤兒 扇ひろ子 加賀まりこ 稲野和子 佐々木愛 岡田英次 江守徹 土方巽 殿山泰司
配給:アダンソニア 提供:ディレクターズ・システム
配給協力・宣伝:ブライトホース・フィルム デザイン:千葉健太郎 協力:仙元浩平
あらすじ:絵師金蔵は20歳。長身でたくましい体躯だが、傲慢で不潔という不名誉な陰口を叩かれていた。とあることから江戸
に遊学した金蔵は3年ごしに高知に戻る。そこからが、“絵金”としての絵師金蔵の再スタートのはずであったが…。権力に抗った絵金が“自分のみを信じて”描き上げた絵はやがて多くの人々を魅了していく。絵金を演じた若き麿赤兒の全編を圧倒する魂の演技が胸を打つ。
『ちんなねぇ』
1997年/カラー/BD/43分
製作:高知県、高知県立美術館、(財)高知県文化財団、映像探偵社
所蔵:高知県立美術館
監督:林海象
出演:麿赤兒、大駱駝艦、原田芳雄(友情出演)
概要:麿赤兒と大駱駝艦の舞台「トナリは何をする人ぞ」をフィーチャーした異色のドキュメンタリー