奇想天外映画祭2021

予告編

上映作品

赤い唇 *日本初公開

監督|ハリー・クーメル 音楽|フランソワ・ド・ルーベ
出演|デルフィーヌ・セイリグ、ダニエル・ウィメ、ジョン・カーレン、アンドレア・ラウ
1971|ベルギー=フランス=ドイツ合作|100分|カラー

舞台はベルギーの港町オステンドのホテル。宿泊した新婚夫婦が謎めいた優雅な伯爵夫人に出会ったことから引き込まれていく禁断の世界を、奇想と恐怖、独特のエロティシズムをふんだんに盛り込んで描き、“『血とバラ』以来のアーティスティックな吸血鬼映画”(ニューヨーク・タイムズ)と評価された。ヨーロッパでは怪奇幻想映画の巨匠として知られるハリー・クーメル監督の代表作で、ルイ・マルなどはその独自の耽美的映像力を高評価。主人公エリザベート伯爵夫人を演じるデルフィーヌ・セイリグの銀色に輝く美貌と、エレガントで霊感に満ちたミステリアスな妖しさに酔いしれる。
©Films Sans Frontieres

赤い影

監督|ニコラス・ローグ 撮影|アンソニー・リッチモンド
出演|ジュリー・クリスティ、ドナルド・サザーランド
1973|イギリス=イタリア合作|110分|カラー

愛娘クリスティンを水難事故で亡くしたバクスター夫妻は仕事で訪れたヴェネツィアで老姉妹と邂逅する。盲目の妹ヘザーには霊感があり、赤いレインコートを着たクリスティンが夫のジョンの身が危ない、と警告していると告げたことから事態は予期せぬ方向に進んでいく…。“家族の悲劇から恐怖の悪夢へ”と。映像の魔術師ニコラス・ローグのカルト・サイコスリラーでイギリス映画人150人が選ぶ 〈イギリス映画ベスト100〉(Time Out London)の第一位に選出されている。
©Tamasa Distribution

デッド・オブ・ナイト

監督|チャールズ・クライトン、ベイジル・ディアデン、アルベルト・カルバカンティ、ロバート・ハーメル
出演|マイケル・レッドグレーヴ、サリー・アン・ハウス、ベイジル・ラドフォー
1945|イギリス|103分|モノクロ

イギリスの代表的な監督4人が演出した5話から成るホラーアンソロジーの古典。互いに見知らぬ人たちのグループが理由もわからぬないまま田舎のコテージに集められる。幻想と悪夢が支配する中、一人ずつ自らの恐怖の体験を語り始める…。うち2つの物語“鏡の話”と“腹話術士”の物語が傑出している。未だ色褪せない影響力を持つこのホラー古典はスコセッシが選ぶ“映画史上最も怖い11作品”の5位に選出されている。
©Ealing Studio

恐怖の足跡

監督・製作|ハーク・ハーヴェイ
出演|キャンディス・ヒリゴス、フランシス・フェイスト、シドニー・バーガー
1962|アメリカ|78分|モノクロ

自動車事故で唯一生き残った主人公メアリーが体験する恐怖の白昼夢の不条理譚を大胆な手法で作り上げた怪奇幻想カルトホラー。原題タイトル、Carnival of Soul(魂のカーニバル)の如く、メアリーの揺れ動く魂が驚きの結末まで輪舞し、そして彷徨っている。3万ドルの制作費と3週間で製作されたこの映画はジョージ・A・ロメロ、デイヴィッド・リンチなど多くの監督に影響を与えたことで知られる。
©Harcourt Producrions

銀河

監督|ルイス・ブニュエル
出演|ポール・フランクール、ローラン・テルジェフ、アラン・キュニー、ミシェル・ピコリ
1966|フランス=イタリア合作|97分|カラー

スペインの聖地サンチャゴを目指す巡礼者ピエールとジャンのの前に現れる、死の天使、狂った司祭サド侯爵などの奇々怪々な人々。鬼才ブニュエルが神なき世界を風刺した渾身の奇怪作。娼婦マリア役で『赤い唇』のデルフィーヌ・セイリグが出演している。
©Tamasa Distribution

アルチバルト・デラクルスの犯罪的人生

監督|ルイス・ブニュエル
出演|ミロスラバ、エルネスト・アロンソ、リタ・マセド、アンドレア・パルマ
1955年|メキシコ|86分|モノクロ

殺したい女を殺そうとするたびに失敗し、ところがその直後、その女は別の理由で死んでしまう。そして同様のことがまた起きる。偶然の積み重ねで、殺人犯になることのできない男アルチバルトはフラストレーション解消のためにマネキンに火をつけるのだが…。ブニュエルのメキシコ時代の作品の中でも“最も愛すべき作品”として語りつがれてきた快作。
©Films Sans Frontières

アントニオ・ダス・モルテス

監督|グラウベル・ローシャ
出演|マウリシオ・ド・バッレ、ウーゴ・カルバナ
1969|ブラジル|100分|カラー

灼熱のカオスと静けさの強烈なコントラスト。荒々しくも繊細な独特の奇想天外なスタイル。ブラジルの白熱の大地が生んだ狂気の作家グラウベル・ローシャが描いた壮大な伝説と神話の世界。ローシャ自身が“私にとって真に映画と言える最初の試み”と語った渾身の力作。1969年カンヌ国際映画祭監督賞・ルイス・ブニュエル賞受賞
©Grupo Novo de Cinema e TV

シッダールタ

監督|コンラッド・ルークス 原作|ヘルマン・ヘッセ
出演|シャシ・カプール、シミ・ガーレワール
1972|アメリカ|85分|カラー

ヘッセの「シッダールタ」を『チャパクア』で衝撃のデビューを飾ったコンラッド・ルークスが描いた魂の旅。撮影スヴェン・ニクヴィストが捉えた映像は絶品。
©Winkler Film

黄色の部屋

監督|マルセル・レルビエ 原作|ガストン・ルルー
出演|ローラン・トゥータン、ユケット・デュプロ
1930年|フランス|100分|モノクロ

トーキー創世期のミステリー。“完全密室物”の古典として名高い原作を見事に映像化したレルビエの力量は高く評価された。
©Les Films Osso

黒猫

監督|エドガー・G・ウルマー
出演|ボリス・カーロフ、ベラ・ルゴシ
1934年|アメリカ|65分|モノクロ

第一大戦後のハンガリーの小さな街を舞台にした怪奇ドラマ。ホラー映画の二大怪優カーロフ=ルゴシの初共演作として知られる怪奇作を撮ったのは低予算早撮り映画の天才エドガー・G・ウルマー。
©Universal Pictures

呪いの家

監督|ルイス・アレン
出演|レイ・ミランド、ルース・ハッシー
1944|アメリカ|99分|モノクロ

断崖の上に立つ邸宅が幽霊屋敷であることを承知で購入したリック兄弟。彼らは引っ越した日から奇妙で奇怪な出来事に遭遇する…。恐怖の対象として幽霊を初めて映画に登場させたホラー映画。チャールズ・ラングの撮影が素晴らしい。スコセッシの“ホラー映画11本”では3位にランクされている。
©Paramount Pictures

ウイッカーマン final cut *特別アンコール上映

監督|ロビン・ハーディ
出演|エドワード・ウッドワード、クリストファー・リー、ブリット・エクランド
2013年|イギリス|94分|カラー

行方不明の少女捜索のためスコットランドの孤島に上陸したハウィー警部は捜査に取り掛かるのだが、島はサマーアイル卿(C・リー)が統治するケルト神話に支配された禁断の地だった。『ウィッカーマン final cut』は『ウィッカーマン』(1973)の製作40周年記念作品としてロビン・ハーディ監督が未使用のフッテージも使用し再編集して完成させた。88分公開バージョンより6分長い。
©2019 CANAL+

*作品により、映像・音声が必ずしも良好でない場合がございます。予めご了承ください。

THEATER

エリア 都市 劇場名 公開日
関東 新宿区 K's cinema 上映終了
甲信越静 松本市 松本CINEMAセレクト 上映終了
中部・北陸 名古屋市 名古屋シネマテーク 上映終了
関西 大阪市 シネ・ヌーヴォ 上映終了
  京都市 出町座 上映終了
沖縄 那覇市 桜坂劇場 上映終了