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2021年4月23日

『寛解の連続』4月23日(金)よりアップリンク渋谷にて公開!

熱狂的支持を集め、突如活動を休止したラッパー、小林勝行
隔離病棟での生活を経て、日常生活に復帰する姿を描いたドキュメンタリー

兵庫県神戸市出身のラッパー、小林勝行。2011年に発表した 1st アルバム『神戸薔薇尻』で日本の地方都市に生きるアウトローの半生を生々しく描き、一部批評家やリスナーから熱狂的な支持を集めた彼は、その後の活躍を期待されていた矢先、活動を休止する。それは自身の抱えていた躁うつ病の症状が悪化した為だった。医者から「一生完治することがない病い」と診断された彼は、隔離病棟での生活を経て、ようやく日常に復帰する。
本作は、退院した後の小林が、ラッパーとして復活するまでの一部始終を親密な目線で描いていく。隔離病棟での記憶、介護の仕事について、幼いころから信仰する宗教のこと。そして、自室にこもり真剣に自らと向き合うリリックを書く姿、それを楽曲としてレコーディングする姿…。感情を露わにさらけ出すその表情や生身の言葉は、活き活きとした生の肯定感に溢れている。「寛解」とは、病気の症状や徴候が一時的に軽快した状態、あるいは見かけ上、消滅して正常な機能に戻った状態を指す。それを続けて生きていくこと。『寛解の連続』と名付けられたこの映画は、まさにそれでも生き続ける小林の生の記録そのものだ。
制作に 6 年の歳月をかけ、不世出のラッパー、小林勝行の人生と創作に焦点を合わせたのは、今作が長編初監督作となる光永惇。新しいアルバムの制作ドキュメンタリーを撮ることから企画は出発。神戸に向かい、小林にカメラを向けるなかで、いつしか監督自身も神戸に居を移し、生活を共にするようになる。小林が運転する軽自動車で、神戸の街を巡りながら語られる小林勝行という一人のラッパーの記憶は、いつしか神戸という街の記憶にオーバーラップし、絶望も希望も真剣に語るその表情は、鏡のように観る者を映し出していく――
本作の完成と併せて、2017年に2ndアルバム『かっつん』が発表された。これはその傑作アルバムのメイキングドキュメンタリーであると同時に、いまも地方都市のそこかしこで生きているであろう名もない誰かのドキュメンタリーでもある。
4月23日(金)よりアップリンク渋谷にて公開!

公式HP:kankai-movie.com